窓の断熱性とサッシの影響
窓の断熱性という話になるとガラスにばかり注目しがちですが、サッシ(ガラスフレーム)も窓の断熱性に大きく影響します。窓においてサッシの占める割合はガラスと比較するとわずかに見えますが、サッシの素材としてよく用いられるアルミには、“非常に熱を伝えやすい”という性質があります。その熱伝導性はガラスと比較して約200倍※1にもなるため、窓において見た目の割合が小さいようでも断熱性への影響は無視できません。
例えば1m×1mの窓でサッシの見付寸法が全周50mmだとすると、ガラスとサッシの面積比は
ガラス:サッシ≒ 4 (0.81m²) : 1 (0.19m²)
となり見た目の印象と違いサッシは面積比率も案外高いことがわかります。
このため、いくらガラスを高断熱な物にしても、サッシに断熱性を考慮していないものを使用すると窓全体では期待したほど断熱効果が得られない場合があります。同様に結露の抑制のために複層ガラスを使用する場合も、サッシに断熱性の低いものを組み合わせると、ガラスの結露は抑制出来てもサッシは結露してしまいます。窓の結露を防ぐ為にはガラスだけでなくサッシも断熱性の高い物を選択する必要があります。
FL3 + アルミサッシ |
FL3+A6+FL3 + アルミ断熱サッシ |
FL3+Ar8+TC88+Ar5+FL3 + 樹脂サッシ |
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ガラス部の厚み | 3mm | 12mm | 19mm |
ガラス単体の熱貫流率 | 5.9 | 3.3 | 1.3 |
窓の熱貫流率 | 6.0 | 3.7 | 1.9 |
FL:通常ガラス,A:空気層,Ar:アルゴン層,TC88:ヒートミラーフィルム,数字:厚み(mm)
(計算条件 戸外:0℃ 室内:20℃ 単位:W/m²·K)
※1 | アルミの熱伝導性はガラスの200倍ですがアルミサッシの断熱性がガラスの200分の1というわけではありません。サッシの構造や厚みにより大きく異なります。 |
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